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決勝戦レポートは
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検車場レポートprogram

  • 5/26 (前検日)
  • 5/27 (1日目)
  • 1R

    佐々木豪選手

     佐々木豪(写真)は、前回の玉野FIを243着。初日予選は2着に逃げ残り、ラインの筒井敦史とワンツー。最終日も積極策で、番手の高原仁志の1着に貢献した。
     「前回の玉野も距離を行くつもりだった。さらにいまよりも早くいけるように。(早めの仕掛けで)長く行くことに対しても、怖くなくなった。そのあともキツめに(練習を)入れて、あとはゆっくりしてきました。脚自体は上がってきていると思うので、あとはそれがレースに反映されてくればと」
     前回の西武園FIを211着。3番手まくりで今年2度目の優勝を遂げた小森貴大は、そこから2週間近く空いた。
     「西武園から新車を使っていて、車の出は良かったです。そこからコンディションを崩して、1本欠場したけどケアもしたきた。だから、問題はないと思います」
  • 2R

    太田竜馬選手

     前々回の日本選手権779着のあとは、前回の四日市FIを277着。四日市の初日予選の動きは悪くなかった竹内雄作(写真)だが、トーンは上がらない。
     「成績もあんまり良くないですね。ダービー(日本選手権)もあんまりでしたし、四日市が終わってからも順調にはやってこられてはいない。積み上げていけてるものはないけど、(6月3日からの地元記念の)大垣に向けて、不安要素をできるだけ少なくしていきたい」
     太田竜馬(写真)は、前回の武雄FIの2日目にアクシデントに巻き込まれて落車。途中欠場を余儀なくされて、そこから中6日と日が浅い。
     「徐々に良くなってきた時に落車してしまいましたね。でも、今回はフレームも壊れていない。練習は普通だったので軽傷だったと思うが、まずは走って確認したい。33バンクは難しいけど、展開がきた時にモノにできるように」
  • 3R

    島川将貴選手

     前回の松戸FIでV奪取の島川将貴(写真)の決勝は、打鐘過ぎに深谷知広の番手にハマっての追い込み。落ち着いた立ち回りが光った。
     「自信をもってというか、動ける感じはあります。あとはもっと状態が上がってくれば。(前回のあとの練習は)疲れもあって、いい感じではなかった。ただ、(前検日の今日に)もう1日ゆっくりできるんで、体が回復できたらと。(レースでも)焦る感じはないし、仕掛けるところで行けている感じはあります」
     前回の宇都宮記念を3連対の根田空史は、シリーズを連勝で締めた。本来の躍動する動きが戻ってきた感もある。それだけに二次予選の6着が悔やまれる。
     「(宇都宮は)だいぶ良かったですね。ただ、二次予選がもったいなかった。(自分の調子の)良くない時は花粉症の影響が大きかった。それもあって、いまはだいぶ良くなっている感じはあります」
  • 4R

    取鳥雄吾選手

     セッティングを調整した前回の小倉FIでは着順以上に手ごたえをつかんだ取鳥雄吾(写真)が、9車立ての今シリーズでその感覚を確かなものにしたい。
     「ハンドルまわりを変えてみたんですけど、3日間悪くなかったので、今回もそのままでいくつもりです。清水(裕友)にも背伸びしてるんちゃうみたいなことを言われた(笑)。あとはこれで上位戦で走ってみて良ければっていうのはあります」
     上田尭弥は、前回の玉野FIを621着。先行策に出た2日目、最終日の2走が足がかりになったようで、今シリーズの初日も九州3車の先頭を買って出た。
     「玉野の2、3日目は先行を意識して走った。それでしっかりと残れたんで、いいキッカケになりました。いままでは力を出し切る前に終わってたところもあった。気持ちの問題で、出し切るレースができてなかった。それでモヤッとしていたところもあった。玉野で(積極的に仕掛けた方がいいっていうのを)あらためて気づかされました」
  • 5R

    菊池岳仁選手

     2月の奈良記念での落車が尾を引いていた菊池岳仁(写真)。近況は勝ち星から遠ざかってはいるが、前回の小倉FIでも逃げて2連対。徐々に調子を戻しているようだ。
     「小倉はだいぶマシになってきました。奈良での落車がキツかったんですけど、今回は10日間くらい空いて練習もちゃんとできた。良くなってきてかなっていうのがあります。前回、富山に来たのは記念だと思うんですけど(一昨年4513着)、良かったし嫌なイメージはないですね」
     初めてのGIだった日本選手権の3走目で落車した志田龍星は、続く前回の四日市FIを271着。
     「落車をすると、戻すのには時間が掛かりますね。(日本選手権の落車で)フレームが壊れたので、前回から新車にした。(セッティングなどを)もっと煮詰めないといけない。(同県の山口拳矢は)遠い存在だったけど、(日本選手権を優勝して)もっと遠くになってしまった」
  • 6R

    町田太我選手

     町田太我(写真)は、前回の四日市FIで昨年9月以来の優勝。決勝は逃げ切りでラインの柏野智典とワンツー。町田らしいケレン味のなさで、岩谷拓磨との主導権争いを制して押し切った。
     「(決勝は)出切っていっぱいでした。結構、脚を使ってたし、柏野さんのおかげですね。(四日市は)感じも良かった。そのあとは普通にいつも通りやってきました」
     地元、宇都宮記念では準決にコマを進めた橋本瑠偉が、その前回をこう振り返る。
     「(宇都宮は)思った以上に走れました。初日は絶対に1着が取りたかった。二次予選は勝ち上がりを意識して、後ろが坂井(洋)だったんで、まくりに構えてリスキーになるよりはと(積極的に駆けた)。手ごたえは良かった。そのあとは2日間休んで、昨日、一昨日とやってきました」
  • 7R

    渡部哲男選手

     近況は成績をまとめている渡部哲男(写真)は、前回の宇都宮記念も2632着とまずまずの戦績。しかしながら、自身は迷いもあるようだ。
     「(年齢を重ねて)自分の体の変化に対して、フレームが合ってないんじゃないかっていうのがあります。それで今回は、前回と違うフレームできました。3月の地元記念とかで使っていたフレームです。あとはセッティングを変えてみた。(6月には)高松宮記念杯もあるんで、自転車の方だけはバシッとしたい」
     不惑の松谷秀幸だが、コンディションづくりには苦労しているようで、こう吐露する。
     「徐々には良くなっていると思うんですけど、年齢のせいなのか今日良くても、明日は良くないっていうのがある。30代のころは調子が良くなれば、1カ月くらいは良かったんですけど、いまは日替わりですね。それに前回(武雄)の決勝は、北井(佑季)、松井(宏佑)の3番手でキツかった。タテ脚がないとダメですね」
  • 8R

    犬伏湧也選手

     前々回の日本選手権でGIの決勝の舞台を初めて踏んだ犬伏湧也(写真)は、続く前回の函館記念を4123着。決勝も果敢に攻めて3着に粘り込んだ。
     「(近況の)手ごたえとしてはいいけど、もっとレベルを上げていかないと。組み立てとかも重要だし、そこの技術も上げてって思ってます。(函館のあとは)メリハリをつけてやってきた。でも、最近は練習よりもレースの方がキツいですね。ダービー(日本選手権)は、決勝を走ってみてより優勝したいって気持ちが強くなりました」
     和田真久留は、前回の函館記念を7227着。近況はラインとして、どの位置でもこなせるユーティリティープレイヤーとしてラインの機能を果たしている。
     「前と後ろはその時の兼ね合いもありますからね。自力と番手、どっちでも対応できるようにしています。ダービー(日本選手権)は2勝できても、一次予選で負けてしまっているのでね。高松宮記念杯に向けても練習しているし、いまは平塚バンクに川崎からも選手が来ている。活気があっていい練習ができています」
  • 9R

    嘉永泰斗選手

     前回の函館記念を2111着で2度目の記念制覇を遂げた嘉永泰斗(写真)は、決勝のまくりで上がりタイム10秒7のバンクレコード。ここでも主役を演じる。
     「(函館記念の決勝は最終)3コーナーで小倉(竜二)さんと接触したのもあったんで、タイムはそんなに出てないのかなと。初日は後手踏んで、2、3日目に修正はできた。獲れたのはうれしいけど、自分でもビックリしています。去年のこの時期に比べたら、脚も全然上がっていると思います」
     吉田有希は嘉永と小松崎大地と別線の機動タイプの名前を見て、初日に気合を入れる。
     「嘉永さんと小松崎さんは脚質も違うけど、レースではいいタイミングで行きますし、見習うこともいっぱいあります。キツいですけど、なんとかしたい。去年は競技もなかったんで、競技のある全プロは初めてです」
  • 10R

    三谷竜生選手

     前回の小倉FIで2月、地元の奈良記念以来のV奪取をした三谷竜生(写真)。高いレベルで好調をキープしていて、ここも別線撃破も十分だ。
     「調子自体はいいですね。小倉で優勝できたのは良かった。(決勝は)取鳥(雄吾)君が強かったけど、スッと3番手に入れたのが良かった。カマし切りたい気持ちで踏んだからこそ、3番手に入れたんだと。(調子は)多少、波があるけど、維持してさらに上げていければと思っています」
     前回の日本選手権でGI初制覇を飾った山口拳矢は、“ダービー王”として初めて迎えるシリーズ。それでも舞い上がることなく、冷静にこう口を開く。
     「(日本選手権は)自分が強くて勝ったというよりは、展開で勝てたと思っている。だから、これで満足することなくって思ってます。いつも通りで、直前は感じ良く練習ができました。」
  • 11R

    古性優作選手

     前回の日本選手権5125着から2週間以上空いた古性優作(写真)は、次の高松宮記念杯に向けてトレーニングに余念がない。現状を課題をこうあげる。
     「自転車との一体感が良くない。物足りない感じがあるので、集中力を上げて練習している。(自転車との一体感は)レースでの方が練習よりもマシですね。一体感という意味ではウィナーズカップは100点だった。けど、ダービー(日本選手権)では筋疲労もあって一体感がなかった。そこを上げていきたい」
     深谷知広は、前回の松戸FIを324着から中3日。強行ローテーションでのシリーズとなる。
     「(8月の)オールスターに合わせて、また追い込みが始まって、キツい段階です。(前回は)良くもなく、悪くない。着なりの感じでした」
  • 12R

    脇本雄太選手

     日本選手権連覇の期待がかかった前回は8117着。脇本雄太(写真)は、決勝で8番手不発に終わった。好感触を得ていたからこそのV逸を振り返る。
     「(日本選手権の決勝は)今後の課題にしたい。戦法の幅を広げないといけないのはわかっているけど、自信があるからの失敗でしたね。(腰の状態は)治療はしているけど、完治とまではいかない。平常というか、落ち着いてはいるけど、再発の可能性もあるので、油断してはダメなんです。これはずっとですね。33バンクは今年は奈良の1走を走ったっきりなんで、いまの脚が通用するかですね」
     日本選手権の準Vで獲得賞金を大きく上積みした清水裕友は、これでS級S班返り咲きがグッと近づいたが、タイトル獲得へのモチベーションは変わらない。
     「ダービー(日本選手権)の4走とも、しっかりと走れたっていう手ごたえはありました。それがあったのは大きいですね。去年もそういう手ごたえが、たまにはあったんですけど、続かなかった。これをしっかりと続けられるようにしたい。ダービーのあとは腰痛が出たりして、最初はケアでした。そこから練習をしてきました」
  • 1R

    久米康平選手

     赤板手前で出た青野将大が先行態勢を取るが、すかさず小森貴大が襲い掛かる。両者の踏み合いで打鐘を通過する。流れが向いた佐々木豪は、隊列が短くなったところで最終ホームから踏み込む。が、自力に転じた神田紘輔が合わせて出る。佐々木が失速して、付けた久米康平(写真)が直線で追い込んだ。
     「(佐々木は)出だしで行けるかなって思ったけど、(神田が)合わせて出て行った。(最終)2センター付近は苦しそうだなって思って、前に踏ませてもらった。前回よりいいですね。前の2場所は練習が刺激不足だったので、今回は全プロに向けてしっかりやってきた」
     中四国3番手の黒田淳が、外から久米に迫り2着。ラインでのワンツーも、好配当になった。
     「(佐々木が)脚を使ってから仕掛けてくれたおかげ。番手は久米君ですし、いざとなれば出ていってくれるかなって。9車立てでこのメンバーですし、ずっと流れるようなレースでしたね」
  • 2R

    太田竜馬選手

     松本秀之介が切って出て、中近ラインを受ける。順番で赤板手前で外に持ち出しかけた太田竜馬(写真)だったが結局、7番手に構える。竹内雄作の先行でレースは流れ、隊列は一本棒。5番手の坂本貴史が最終ホーム手前から仕掛けて、佐藤和也は遅れる。3番手の松本、椎木尾拓哉も番手から踏み込んでまくり合戦。2コーナー手前から踏み込んだ太田が、前団をのみ込んで1着。
     「作戦では(周回中は)前から2番目(のライン)で、(竹内ラインに)付いていこうと思ったんですけど。ペースが早くて付いていけなかった。(7番手に構えてからは)ペースがキツかったけど、(最終)ホーム辺りに一発で行こうと。坂本さんが行ってくれて、行きやすくなった。ただ、行かなくても自分で行くつもりでした。(まくった感じは)あんまりスピードは良くなかった。体が思い通りに動いてない」
     太田の加速に懸命に食らいついた高原仁志が2着で徳島ワンツー。
     「ライン3人やし、一番後方にはならないようにっていうのがあった。結果、後方になったけど、ラインで決まったんで良かった。太田はそこら辺はわかっていると思います。自分は(太田を)抜ければ良かったけど、ベストの太田じゃないにしろ付いていけてるんで良かった」
  • 3R

    根田空史選手

     3番手の内に包まれた根田空史(写真)は、青板2センターでインを突くも結果的には岡崎智哉に封じ込まれて後方になる。島川将貴の先行で打鐘を迎える。4番手を確保した岡崎が最終2コーナーからまくって、ほぼ同じタイミングで6番手の根田も仕掛ける。岡崎は桑原大志に阻まれ、そのあおりを受けた根田だったが直線半ばでまくり切った。
     「島川君ならフタをしてくる展開もあると思った。内が空いたから行ったけど、誘導が残っていたので行き切れなかった。(岡崎とは)仕掛けるタイミングが一緒になったけど、外を伸びているんで状態はいいですね。前回からフレームを以前のにモノに戻して、踏み出しは重いけど、こういう展開でも膨らまずに行き切れている。ただ、競輪はラインだし、ラインで決められていないのでスッキリしない」
     内藤宣彦は最終4コーナーでの落車のアクシデントの影響もあって、根田に続けない。逃げた島川を利した桑原大志が2着に入った。
     「島川君がハイピッチでしんどそうだったけど、岡崎君が止まっていたんで残せるかなっていうのはありました。そうしたら、根田君が外を来た。今日(初日)の2着は恵まれただけで、自分は技量不足。(落車後も)初速とか踏むタイミングは対応できているので、だいぶ良くなってきた。ただ、長い距離になるとしんどい。心肺機能が戻ってくれば、もっと良くなると思う」
  • 4R

    阿部将大選手

     赤板で上田尭弥が飛び出して、九州ライン3車が出切る。4番手に末木浩二が続いて、単騎の山賀雅仁は6番手。上田がハイペースで駆けて、7番手の取鳥雄吾は打鐘4コーナーから巻き返す。逃げる上田との車間を空けた松岡辰泰は、取鳥のスピードを計り引きつける。取鳥に合わせて松岡が、番手まくりを打つ。松岡を追走した阿部将大(写真)がゴール前で差し切った。
     「(3番手を回るのは)これで2回目ですかね、S級では初めてだと思います。自分ももっと援護をしたかったけど、技術が未熟でした。内も注意しておかないとっていうのもあった。松ちゃん(松岡)が早めに仕掛けてくれたんで、自分にもチャンスがあった。(3番手だったんで)今日は楽でした」
     番手で落ち着きはらった立ち回りを見せた松岡辰泰が、車間を詰めながら取鳥に合わせて最終3コーナーから出て九州ワンツー。
     「(末木は)飛び付き狙いかと思ってたんですけど。(ライン3人で出られて上田)尭弥のペース先行でと思ったけど。相手も(取鳥)雄吾さんもいるし、オーバーペースでしたね。尭弥はいつも先行してくれるんで、できるだけ引きつけてと思ってた。練習の感じはあんまり良くなかった。尭弥の頑張りのおかげです」
  • 5R

    菊池岳仁選手

     志田龍星が押さえたところを、菊池岳仁(写真)が敢然と叩いて打鐘3コーナーで主導権を奪う。番手に飛び付いた志田をキメて、柿澤大貴が続く。最終1センターで志田は3番手で立て直しにかかるが、西村光太が切り替えて踏み上げる。まくった松本貴治は、西村に合わせされて不発。中割りで橋本強が追い込むも、菊池が後続を退けて逃げ切りで今年2勝目を挙げた。
     「久々の1着なんでうれしいです。今年の立川記念以来なので。タイミング的に行きやすくなって良かった。出てからは余裕をもって、ペースで駆けることができたし、最後も踏み直せた。(2月に)奈良で落車してから良くなかったけど、最近は昨年くらいのタイムには戻ってきた」
     目標の松本は、まくりを合わされていっぱい。最終3コーナー過ぎから内よりのコースを探した橋本強は、長野コンビの間を踏んだ。
     「(松本の車が)全然出なくて、(最終)3コーナーで止まってしまうと思った。それでコースを探しました。空いたところを踏んで行けましたね。脚の感じは良かったです。今回から新車でずっと回りを見られるような感じもあった。乗った感じが大丈夫だったので、修正しないでこのままいきます」
  • 6R

    阿竹智史選手

     スタートで福島武士、阿竹智史(写真)が出て、中四国勢が前団に構える。6番手の橋本瑠偉は早めに上昇を始めて、青板で町田太我に併せ込む。しかしながら、町田も誘導との車間を空けて、バック過ぎに橋本を突っ張る。町田が主導権を握り、橋本は7番手に下げて赤板を通過する。4番手でタイミングを取った菅田壱道は、最終ホームで仕掛ける。菅田のまくりを止めた阿竹が、抜け出した。
     「(突っ張りは)町田君は普段やっているんで、その辺の判断も任せていました。風が強いし、(町田の掛かりは)どうなのかなと。菅田君も余裕があったけど、(最終3コーナーは)ちょうど町田君も踏み直したところだった。自分の状態はそんなに変わりないですね」
     中四国ライン3番手の福島武士は、直線で町田と阿竹の間の狭いコースを伸びた。
     「前の2人が全部やってくれた。あとは内だけ空けないでと。空けたら誰か入ってくるだろうと。(最終)2コーナーのところは、(阿竹が外にけん制して)前がいなくなったんでキツかったです。あとは突っ込むところがあるかなっていう感じだったけど、菅田君が外にいたんで」
  • 7R

    松井宏佑選手

     赤板目がけて踏み込んだ松井宏佑(写真)に合わせて佐々木悠葵も動く。松井が主導権を握り、松谷秀幸まで出るが、佐々木は3番手に飛び付いて鈴木裕と併走で打鐘。佐々木が3番手を取り切り、後位には野田源一が割り込む。ラインの連結は崩れたが、一本棒のまま最終バックを迎える。3番手の佐々木は4コーナーで外に持ち出し、その後ろの野田も強襲する。が、松井が二の足で振り切った。
     「無理やり行くよりも1回、後ろに戻って、佐々木君に後ろがからまれないように行った。出切ってからは後ろの状況はわからずに踏みました。誰が来ても反応はできるようにしていたし、最後まで踏み直しもできた。今回の前に体調を崩したけど、2日間はしっかりした練習ができていたので問題なかった」
     鈴木から3番手を奪取した佐々木悠葵が、追い込みで2着。
     「最近は、徹底先行の人と対戦になるので、どうやって戦っていくかですね。松谷さんのところで勝負と思ったけど、後ろの鈴木さんのところが空いていたのでそこでと。周回中から重く感じました。(前回の)宇都宮記念の時よりも良くないと思う」
  • 8R

    岩津裕介選手

     前受けの犬伏湧也が和田真久留の上昇を阻んで、そのままレースを支配する。雨谷一樹が4番手をキープして、犬伏は打鐘から徐々にペースを上げていく。別線は動けず、最終バックは一本棒の隊列で通過。3コーナーから4番手の雨谷が踏み上げるが、番手で流れが向いた岩津裕介(写真)がゴール前できっちり犬伏を差し切った。
     「雨谷君がスタートが早いんで、(後ろからに)なるだろうと。そしたら柏野(智典)さんがうまく(前を)取りにいってくれて、自分たちにすごく流れが向いた。(犬伏は)掛かり自体はそこまでというか、本来の力だと短い距離で勝負できるんで。でも、スピードを出すというより、ラインを引き連れてペースで行ってくれた。自分は(前回の)宇都宮から自転車をそのまま送ったんですけど、(前検日の指定練習は)500バンクと33バンクで同じ感覚で乗れてない感じがした。それで(前検日に)サドルをバラしてきれいにしたら、良くなりましたね」
     2周半を駆けて別線に反撃の隙を与えなかった犬伏湧也は、機動パワーの違いを見せて2着に残った。
     「一番の理想は前受けから突っ張るのがいいのかなと。(和田が)様子を見ながら来てたから、ほぼ脚を使わずに(突っ張れた)。ジャンからは徐々に上げていって、まくらせないようにと。そこは良かったんですけど、風が強かったんで末脚を欠いた。今年初めての33バンクでどうなるかと思ったけど、主導権を取って岩津さんとワンツーなら悪くないと思います」
  • 9R

    小川勇介選手

     赤板でスムーズに出た吉田有希に神奈川勢が続く。小松崎大地が中団に下げて、7番手に置かれた嘉永泰斗だったが、2コーナー手前から早くも反撃に出る。内藤秀久のけん制を乗り越えた嘉永が、最終ホームで主導権を奪う。嘉永のスピードをもらって続いた小川勇介(写真)が、番手から差し切って1着。
     「(嘉永は)九州で一番強い自力選手。7番手になっても仕掛けるし、後ろには園田(匠)さんもいる。付いていくことだけを考えていたけど、交わせてビックリした。前回から新車にしてアタリがでました」
     勝負どころを逃さないさすがの仕掛けを披露した嘉永泰斗は、近況の成績通り乗れている。
     「打鐘前で緩むなと思ったので、そこで行けば(最終)ホームで出切れると思った。出切ったところで脚にはきていて、(最終)3コーナーの踏みたかったところで後輪がドリフトしてしまうような感じが気になった。前回(函館記念)は自信になったけど、自分はいつも通りのレースをするだけ。ここに来る前も忙しかったので、まとまった練習ができていなくて、脚の貯金がなくなってきている」
  • 10R

    浅井康太選手

     三谷竜生が切った上を山田庸平が出て先行態勢に入る。九州勢を追った山口拳矢がすかさず叩きに出るが、山田もペースを上げる。両者で踏み合いになり、新田祐大が最終2コーナーでのみ込む。が、思いのほか山田の抵抗にあって、新田も脚力を消耗。山口が力尽き後退して、浅井康太(写真)は瞬時の判断で福島勢にスイッチ。外併走からの追い込みで、鮮やかに抜け出した。
     「流れにしっかりと乗れたっていうのと、(山口)拳矢君が頑張ってくれたっていうのが大きいですね。(最終3コーナーからは)ツケマイでいってたんですけど、自分のなかではもうワンテンポ早く踏んだ方が良かった。中本(匠栄)君に当たられてたかもしれないし、そこは反省です。それでもしっかりと脚が回っているし、落ち着いてレースができている」
     最終2コーナー手前で内に進路を取った三谷を見て、まくりに転じた東口善朋が2着。
     「目まぐるしい展開になりました。最終1センターで(三谷)竜生が内にいったんで、33バンクで勝負権っていうのが難しいかなと。それで踏ませてもらった。(浅井を)目標っていうまではいかなくても、行けるところまではと。こういうメンバーでなかなか、僕の脚では通用しないかなっていうのもあったんで2着までいけて良かった」
     打鐘手前で外に持ち出した新田祐大は、さすがの爆発的な力を見せたが3着。山田の成長を感じ、こう振り返る。
     「前で(山田と山口が)やり合うっていう想定はしてなかった。仕掛けるポイントで行けたのが良かった。ただ、前に出られそうだったんで、ペース配分を考えたら、(山田)庸平が思った以上に出させなかった。それで残り1周過ぎのところで踏みすぎた。結果的にそれで自分のペースが乱れた感じです」
  • 11R

    古性優作選手

     青板3コーナー過ぎに切って出た松浦悠士に、すかさず南関勢が襲い掛かる。深谷知広が赤板手前で出切り、松浦は番手に飛び付いて岩本俊介をさばく。今度は2コーナーから眞杉匠が仕掛けて、深谷を叩き切る。吉澤純平は付け切れず、2番手以下をちぎった眞杉に最終2コーナからまくった古性優作(写真)が迫る。古性がスピードの違いで眞杉をとらえて、壮絶なバトルを制した。
     「(眞杉の仕掛けは)さすがでしたね。引いてすかさずに行った。吉澤さんが付いて行ってくれた方が仕掛けやすかったと思う。そこを見てからになってしまった。まくりに行っている時に眞杉が前に見えて、届かないと思った。正直、ダービー(日本選手権)より全然いい」
     最終2センターで外に持ち出した松浦悠士は、古性のまくりを追いかけて2着。
     「(昨年の)富山記念決勝のような感じでイン切りをしたら、深谷さんが来てくれて、スピードに乗っていた。引けないと思って粘らせてもらった。眞杉君を自分で追いかけられれば面白かったが、反応しきれなかった。昨日(前検日)セッティングをいじって、ストレスがなく乗れた。古性君のところになんとかスイッチできました。高いレベルで動いて2着なので、いいと思う」
     古性の加速にわずかに空いたスペースを松浦に突かれた稲川翔は3着。
     「苦しかった。自分もいっぱいはないが(古性)優作の加速が想像以上。松浦に持ち出されて空いてしまった。あれを付いていって交わすのが課題です。いまのままではダメですね。同じ失敗をしてしまっているし、次はないという気持ちで入れ直して頑張っていきたい」
  • 12R

    脇本雄太選手

     周回中3番手にいた脇本雄太(写真)は、清水裕友に併せられると下げる。が、今度は5番手の内で新山響平と併走。新山は、外併走から仕掛けて赤板過ぎに主導権を握る。3番手に入った吉田拓矢は大きく車間が空いて打鐘を通過する。7番手の脇本は後方のままだが、5番手の清水が4コーナーから仕掛ける。隊列が縮まり、最終2コーナーで大外を脇本がまくる。スピードの違いは明らかで、あっさりと抜け出した。
     「新山君に多少でも脚を使わせての7番手ならいいなっていうのがありました。それがたまたまうまくいった。自分の脚力がどれくらいあるかを確かめる意味でも良かった。(現時点でのトレーニングは)純粋にいまの脚力を伸ばすっていうことですね。なにか特化した練習はしないで。その練習をしている段階です」
     脇本から1車身半、離れた2着に山田久徳が流れ込んだ。
     「正直、(脇本に)1車くらいは離れてたんで、どうかなっていう感じです。頑張った方かなと。ただ、前(脇本)が強すぎて、感触がどうのこうのもないですね」
     逃げた新山響平は、成田和也の援護もあって清水を不発に追いやる。脇本、山田には行かれたが、なんとか3着に踏ん張った。
     「だいたい予想通りの展開だった。ただ、脇本さんが引かなかったのはビックリした。(出てからは)ちょっと流しすぎた。成田さんが仕事をしてくれたんで、なんとか3着に残れました。(状態は)悪くない。ただ、そのデキでもあれだけ脇本さんに差をつけられたので悔しい」

 情報提供:日刊プロスポーツ新聞社