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レース展望a prospect

「全日本プロ選手権自転車競技大会記念競輪」が今年は富山競輪場で5月2728日に開催される。
 参加108名の選手が初日は優秀、特選、選抜の3つのクラスに分けられ、優秀競走で3着までに入線した上位9選手が「スーパープロピストレーサー賞」に勝ち上がる。29日に行われる「全日本プロ選手権自転車競技大会」を前にS級トップクラスが2日間の短期決戦で火花を散らす。


 輪界トップの脚力を誇る脇本雄太だが、ウィナーズカップは2632着と未勝利に終わっている。持病である腰痛の影響で、本調子には程遠い印象だった。ウィナーズカップ決勝は古性優作に前を任せており、体調次第ではここも番手戦があるか。その古性は昨年に続き全日本選抜を制し、真っ先にグランプリの出場権を獲得した。記念はオール連対の準Vが3回と、抜群の安定感を誇っている。先頭で戦っても番手戦でも有力なV候補だ。

 新田祐大、佐藤慎太郎、守澤太志、新山響平の4名のSS班を擁する北日本勢が総合力は最上位。グランドスラマーの新田は、ワールドクラスのスピードを遺憾なく発揮しているし、高いレベルで成績をまとめている守澤は、昨年のスーパープロピストレーサー賞を制している。先陣を受け持つ新山が、ウィナーズカップで決勝進出と上向いてきたのも好材料だろう。佐藤慎太郎も相変わらず手堅い走りが持ち味だ。全日本選抜で決勝進出と今年も好調を維持する成田和也も見逃せない。

 年頭は調子が上がらなかった松浦悠士だが、ウィナーズカップで優勝すると、3月玉野記念、4月高知記念は準V。エンジンがかかった。スーパープロピストレーサー賞は2021年と連覇した実績もあり、単も十分に望める。3月前橋で久しぶりの優勝を遂げた清水裕友の復調も心強い。直後の4月別府でも112着と気を吐いている。勝負どころを逃がさないセンスが冴えている。

 郡司浩平、深谷知広、岩本俊介、和田健太郎の南関勢も好勝負が見込める。郡司は静岡記念でのVを含め引き続き安定した走りを見せており、積極的な攻めが評価できる。深谷も前に攻める姿勢にこだわった競走が続いている近況だ。郡司とワンツーを決めた静岡記念以外でもラインで決めるレースが目立つ。岩本、和田はともにチャンスはしっかり決めてくるタイプだ。

 中部地区は4月四日市GVをつかんだ浅井康太に期待が掛かる。決勝戦は決して楽ではない展開からの強襲劇。練習中の怪我も克服して手応えをつかんで乗り込んでくる。浅井とタッグを組む可能性が高い山口拳矢もハイレベルな走りを維持している。ウィナーズカップの準決勝で落車も、休まず走っていて影響はなさそう。

 今年すでに3Vの眞杉匠も注目の存在。積極性は申し分ないし、自信を持って攻め切れている。短走路の当地でも立ち遅れることなく立ち回ってくるだろう。

【特選、選抜】

勢いあるヤングパワーが激突

 犬伏湧也が注目株。全日本選抜で1181着と3勝をあげると、3月大垣記念では豪快なカマシでG初V。ウィナーズカップでは2連対を果たしている。

 スピードなら松井宏佑も。全日本選抜は3連対、ウィナーズカップの一次予選は逃げて2着など、ビッグレースで機動力を猛アピールしている。援軍が豊富なのも追い風だ。

 全日本選抜で決勝3着の三谷竜生、3月松山記念でVの山田庸平、ウィナーズカップ2251着と好走の吉田有希も目が離せない。

 選抜組は中四国地区の自力型に好調選手が多い。昨年の冬から調子を落としていた町田太我だが、

ウィナーズカップの一次予選、3日目選抜では逃げて2着。4月高知記念も準決で脇本雄を完封と先行力が甦った。取鳥雄吾もウィナーズカップでは機動力を猛アピールした。3月松山記念で気を吐いた松本貴治、今年早くも3Vの島川将貴らの好走も。

 佐々木悠葵は柔軟性を持たせた自力攻撃が冴えている。3月松戸で優勝した雨谷一樹にも注目。全日本選抜では、佐々木とワンツーを決めた。

 ウィナーズカップで奮闘した青野将大にも魅力を感じる。全日本選抜で2連対の松岡辰泰にも要注目だ。

注目選手pickup racer