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決勝戦レポートは
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検車場レポートprogram

  • 6/11 (前検日)
  • 6/12 (1日目)
  • 6/13 (2日目)
  • 6/14 (3日目)
  • 1R

    近谷涼選手

     今期S級にステージを上げた近谷涼(写真)は、初場所の1月立川記念を9674着。クラスの違いに戸惑った感もあったが、近況はS級にも慣れてコンスタントに連対。前回の大垣FIでは3日間、最終バックを取り、231着と成績をまとめた。
     「地元のGIIIは、選手になる前から走りたいっていう気持ちがあった。ただ、S級に上がれる力もなかったですからね。ロード競技から(競輪に転向して)うまくいかない部分もあった。(今期からS級で)最初はボロボロだったけど、少しずつだけど結果が出るようになって、地元のGIIIを迎えられた。自分でも成長を感じるし、まだ伸びしろもあると思う。(前回の)大垣が終わったあとに背中を痛めて、全プロ競技大会ではまだ痛かった。けど、いまはもう大丈夫です」
     朝倉智仁は、3月大垣以来のグレード戦。5月は4場所を消化して、今シリーズは中12日のローテーション。しかしながら、疲労残りが心配だ。
     「(5月は)ちょうどいい具合で4本を走った感じです。ただ、そのあとは練習しすぎたのかもしれない。ちょっと疲れがありますね。今回は部品とかいろいろ変えて、考えながらでした。それがいい方向に出ていると思いたい」
  • 2R

     前回の全プロ記念は97着だった町田太我は、2週間以上空いた今シリーズに新車を投入。状態面も良さそうで、一次予選から期待できそうだ。
     「(前回のあとは)街道での練習と室内でもやってきました。青森の全プロ記念は体自体は問題なかったけど、フレームが良くなかった感じだった。それで今回から新車に換えます。サイズはほぼ一緒で、メーカーを変えてパイプの材質を硬めにしました。最近は腰痛も出ていないですし、走るのが楽しみでワクワクしています」
     近況一息の成績が続いている柿澤大貴は、前回の四日市FIを472着。2日目から自転車を戻して、感覚をつかんだ。
     「前回が悪かった。(橋本壮史のまくりに離れた)初日は自分のミス。フレームとかで迷っていたんで、2日目から元に戻しました。それまでは新しいフレームだったんですけど、結局、前に使っていたヤツに落ち着きました。練習もコツコツやっていて、直前の感じも悪くなかった」
  • 3R

     安彦統賀は、直近の3場所の9走で確定板を外したのは一度だけ。前回の函館FIを327着と決勝にもコマを進めている。
     「(今回の追加は)函館の前に来ました。函館が終わってから、いつも通り練習してきました。手首を怪我して去年の9月に手術をした。(最近の好成績の理由は)それが良くなって気にならなくなったからだと。来期がA級なんで(積極的に)そういうレースをしていきたい。(A級だと)流れがなくなるので、(力での)勝負をしていかないといけないので」
     前回の地元、四日市FIは342着も感触がいまひとつだった伊藤裕貴は、変わり身がありそうだ。
     「前々回の岸和田は良かったんですけど、前回の四日市は疲労が出てしまって感じが良くなかったですね。ここに向けてはケアもしましたし、練習もできた。富山は成績も悪くない。(一次予選の竹内)雄作さんとは何度も連係がありますし、決められるように頑張ります」
  • 4R

     3場所前の玉野FI、前々回の京王閣FIと決勝で連続失格と流れの悪い大川剛は、前回の四日市FIで2勝をマークした。
     「(玉野、京王閣と)連続で失格してしまった。ただ、前回の四日市で2勝できましたし、調子自体は悪くないのかなって思います。京王閣の決勝は、番手回りが2回目っていうのもあって、難しかったですね。今回はしっかりと自力で戦えるようにしたい」
     堀内俊介は、前回の函館FIを374着。準決では先行策に出るも、嘉永泰斗のまくりにシンガリに沈んだ。
     「(4場所前の静岡から)3場所連続で決勝には乗れていたんですけど、前回の函館はGIにも出るメンバーがいて脚力の差を感じました。甘くなかったですね。でも、自分の調子自体は上がってきていると思いますし、以前よりもスピードも出ている。それで成績はまとまってきている」
  • 5R

     3場所前の函館FIで久々のV奪取を遂げた久田裕也は、続く岐阜FI、静岡FIでも好成績。一次予選のメンバーに同期を見つけて、気持ちを込める。
     「前回の静岡は、成績自体は良かった。けど、新車で走ったら重かったんで、今回はその前のフレームに戻します。同期の青柳(靖起)君とは久々の対戦だと思うんですけど、負けているイメージが強い。だから、今回は勝てるように」
     中2日とタイトなスケジュールの久米康平は、前回の別府記念7434着をこう分析する。
     「前回の別府は成績は悪かったですけど、自分の感覚自体は上向いてきている。ここで結果を出して流れを変えないといけないって焦ってしまった。それで道中で力みもあって、空回りしてしまった感じですね。(一次予選の)久田君とはバンクで会えば一緒に練習もしますし、強さも知っていて頼もしい後輩です」
  • 6R

    重倉高史選手

     一次予選は中部地区で一人になった重倉高史(写真)は、「自分でやるよりは」と九州勢の後ろを選択。近況の成績からは、地元でも強気にはなれない。
     「(3場所前の)弥彦くらいから全プロ競技大会とかもあって、(配分が)詰まりすぎていた。過去最高くらい詰まっていた。状態的には良くないし、(地元でも)なんともいえないですね」
     山口敦也は、ヒザの痛みもあり今シリーズが復帰場所。1カ月以上空いただけに、まずは一次予選での岩谷拓磨とのタッグに集中する。
     「(4月大宮での)落車の影響だと思うんですけど、右のヒザが痛くなって休んでいました。練習は10日ぐらいはやれたんですけど、久々のレースなので走ってみてですね。岩谷君とは久々の連係だと思う。ダッシュがいいので集中して頑張ります」
  • 7R

    飯野祐太選手

     前回の四日市FIを251着の飯野祐太(写真)は、最終日に3番手まくりからラインの大槻寛徳とワンツー。しかしながら、課題は山積しているようだ。
     「難しいところがありますね。若い選手を相手に力勝負しないといけないっていうのもあるし、位置取り(で勝負)をしないとっていうのもある。番手の時は基本的に前の後輩が勝つように走ってくれれば、自分にもチャンスがある。だけど、(番手での)反応だったり判断が遅すぎる。それが多々ある。自分のなかでは物足りない」
     最終日に落車に見舞われた2月の奈良記念以来のGIIIとなる今シリーズ。近況FIで上々の成績を残している清水剛志は、来期のA級も見据えている。
     「2月の奈良で落車して、それの怪我が結構、大きかった。肩鎖関節をやってしまったのと、足の方の筋断裂ですね。それが良くなってきて、この調子でいければいいなっていうのがある。ただ、次がA級なんで、(そこでどう戦うかが)ネックになっている」
  • 8R

    稲垣裕之選手

     谷和也と連係に「昔とは全然違うので、しっかりと付いていきます」と、気を引き締める稲垣裕之(写真)は、状態面でも上昇カーブを描いている。
     「自分のなかではだんだんと踏めてきている感じがあります。最近は徐々に感触が良くなってきている。(昨年、手術した股関節は)だいぶ時間が掛かったけど、もう気にならなくなっている。(記念を連覇している)ここは相性もいいですね」
     4月の地元、川崎記念では2日目以降を途中欠場。そこから日本選手権、玉野FI、全プロ記念と新村穣は、苦しい戦いを強いられている。
     「怪我をしたり、体調を崩したりがあって、無理して走ったらドツボにハマっている。(全プロ記念のあとに)また胃腸炎になったけど、しっかりと休めたのが良かったのか食欲とかも戻ってきた。成績にすぐに出るかはわからないけど、ちょっとずつ良くなってきた」
  • 9R

    櫻井祐太郎選手

     櫻井祐太郎(写真)は、ここ3場所で4勝。前回の取手記念でも一、二次予選を12着でクリアして、存在感をアピールした。
     「(近況の競走得点は)いい意味でこんなもんじゃないですかね。バックを取りにいく競走をしてから、点数も上がっていった。調子が悪い時は競走が小さくなっていて、それが吹っ切れた。(積極的な)こういう組み立てをしだして、結果的にいい方向にいった。練習でも(感触は)悪くない。けど、練習では弱いので(練習仲間に)ボロボロにやられています。弱い分、レースではいろいろと考えてやっている」
     今回は追加配分となる須永優太は、平塚記念、取手記念に次いで3場所連続でのG戦線。初日も櫻井の番手回りで、好目標を得た。
     「9車立てが連チャンしているのはいいですね。(前々回の)平塚のあとは空いていたんで、まとまった練習ができた。競技だけ全プロ競技大会を走って、そのあとの取手も悪くなかった。今回は新車ができたんで、それを使います。練習ではずっと乗ってたんで、あとは競走での感覚だけだと思います。セッティングもベースは出ている。スピードレースになれば(そのフレームが)いいかなと」
  • 10R

    村田祐樹選手

     2班ながらも今シリーズは地元のエースとしてGIIIを迎える村田祐樹(写真)にとっては、一次予選は通過点。ただ、自身は気負うことなく自然体でこうコメントする。
     「(前回のあと)1週間ちょっと、ここに向けてできることをやった。前半は負荷をかけて、後半はスピードを意識してやってきました。あとは練習の疲れが残ってないといいなって。前回はめちゃめちゃいい感じではなかった。そのなかで重いなりに決勝に乗れたのは良かった。(目標というよりは)もう1本、1本ですね。(ホームバンクの富山は)走りなれているし、(バンク改修で)新しくなってガタガタが全然、なくなかった」
     追い込みに転向中の鈴木輝大は、一次予選で同地区の片桐善也の番手。今シリーズは少しでも競走得点をアップさせたい。
     「(逃げ、まくりの)決まり手を減らしている。単騎だと自力を出しちゃうところもあるんですけど。前に(目標が)いた方がいいですね。それで変わっていければ。練習もできているし、(調子は)問題ない。今回は点数を上げたい」
  • 11R

     地元地区の今シリーズに照準を合わせてきた八日市屋浩之は、近畿勢の3番手を固める一次予選をまずは無難にクリアしたい。
     「練習はここに向けてしっかりやってきた。(前回の福井FIも)ここがあったんで練習をやっていたけど、気にせずに走れた。(今回のGIIIは)メンツ的にも勝ち上がりやすいし、決勝くらいはっていう気持ちもある。1個でも上のレースでって。普通に走れば戦えるっていうデキにはある」
     岸田剛は単騎になった前回の四日市FIをふまえて、こう口を開く。
     「前回の四日市は初日、2日目と良かったんですけど、決勝は慣れない単騎で難しかった。あらためて自分はラインがあってこそだなって思いました。(四日市が)終わってからはしっかり練習したので、徐々に疲れが抜けてくれば。ここ最近は仕掛けるポイントがつかめてきて、得意なパターンで仕掛けられれば1着が取れています」
  • 12R

    松本秀之介選手

     松本秀之介(写真)は、日本選手権から今シリーズまで5場所連続で9車立てに参戦。それだけにレースでの感覚もつかめていそうで、初日特選は岡山コンビと息を合わせて別線一蹴を目論む。
     「9車立てが続くのはありがたい。上のレース(グレード戦)は全部、9車立てなんで。ただ、こういう開催の成績が、あんまり良くないんですよ。普通の記念だったりすると二次予選からは自分が本線にならない。自分はどうしても流れのなかで走りたいんで、別線に意識されてどうやっていくかですね。ダービー(日本選手権)くらいから体調が良くなって、脚的はまだまだ上げたい。(選考期間が始まっている)来年の(熊本の)全日本選抜に出られるように」
     弥彦、伊東とFIを連続優勝している野田源一は、その後に福井FI欠場のアクシデントも問題はなさそうだ。
     「連続で優勝できたんですけど、そのあとにちょっと腰痛が出てしまった。それで大事を取って1本休みました。そんなに脚は落ちていないと思います。富山はFIで優勝もありますし、GIIIの決勝で数少ない連対なかでも富山は記念で3着には入れているので苦手なイメージはない」
     前回の取手記念を3497着の佐藤一伸は、佐藤慎太郎、山崎芳仁、成田和也、渡邉一成と同県のタイトルホルダーとの同配分で意義のあったシリーズだった。
     「取手は前半の3日間が番手だった。準決は番手の技量不足だった。待っていればっていうのもあったし、自分の判断ですね。シリーズとしては、みなさんがいて、いろいろ聞いたりもすることができました。(取手では)新車を使ったりもしたけど、今回はダービー(日本選手権)の時の自転車です。前回の悪いってわけではないけど、ちょっとずつ変えてと思っている」
  • 1R

     中近勢が前団。近谷涼は誘導を残したまま下げて、そこを塚本瑠羽、吉田智哉の順番で動いて、朝倉智仁が赤板手前で先頭に立つ。茨城勢に乗った近谷が叩きに出るが、朝倉が突っ張り主導権。浮いた近谷を打鐘で川口聖二が3番手に迎え入れる。8番手に置かれた塚本が、4コーナーから仕掛ける。近谷との車間を空けた川口がけん制して、近谷もバックからまくるが進まない。逃げる朝倉の番手の杉本正隆が余裕をもって近谷を外に振る。中のコースを突っ込んだ福島武士、外を伸びた川口を退けた杉本が1着。
     「(朝倉は)頼もしかったですね。そんな(先行する)感じじゃないと思ってたんですけど。(近谷を突っ張ったあとは)ペースで行ってくれました。(自分は前回で落車しているが体は)大丈夫です。(前々回で失格していて)あとはメンタルだけですね」
     地元の近谷との車間を空けて後続を阻んだ川口聖二は、直線で外を追い込んだ。
     「走る前は近谷さんの緊張感も伝わってきて、久々に自分も緊張しました。終始、余裕はあったので1着を取りたかったんですけど。(最終)3コーナーでバックを踏んでしまった。指定練習で走った感じは少し重いかなって思ったんですけど、走ってみたら気にならなかったですね。シューズを新しくしているので、サンの位置を調整したい」
  • 2R

    町田太我選手

     中川聖大の上昇に、町田太我(写真)はすんなり下げる。青板の4コーナーで藤田周磨が中川を押さえて出るが、すかさず町田も巻き返す。合わせて踏み上げる藤田を叩いた町田が主導権。藤田が番手に飛び付いて打鐘を迎える。隊列が短くなったところを中川が仕掛けるが、町田の掛かりがいい。番手は藤田が取り切って、柿澤大貴の追走で最終周回。ラインを失った町田だったが、そのまま別線を完封して押し切った。
     「(前受けから)突っ張ったら長いなって、そこは最近の自信のなさですね。出切れたと思って流しすぎた。(藤田に)飛び付かれて、後ろに申し訳ないことをしました。(番手は)雰囲気で内(藤田)が勝っているだろうなと。踏み直せるペースではありました。ただ、これで上位陣、110点が相手だったら、まくりが来ていたと思う。(新車の)自転車は進む感じがありました。硬い自転車だけど、力が伝わっている。暖かくなったのもあるし、自分も体重が増えて力がついたので踏めている」
     同期の町田の番手を奪取した藤田周磨は、1輪差の2着。
     「(町田の仕掛けが)もうちょっと遅かったら、全開で踏んで合わせようと思ったんですけど。あとはもう番手、3番手、引っ掛かったところで勝負しようと。(番手を取り切って)詰まったところで仕掛けられれば良かったけど。町田が強いのも知っているんで…」
  • 3R

     前受けの山根慶太は、竹内雄作の上昇に合わせて動いた安彦統賀を出させず、青板バック過ぎに踏み上げる。山根がペースを握るが、赤板で4番手から安彦が仕掛ける。2コーナー手前で安彦が出切り、そこに竹内が襲い掛かる。最終ホームで竹内が叩き切るも、伊藤裕貴は付け切れない。1コーナーから山根が巻き返すが、番手に収まった安彦も踏み上げる。抵抗する竹内をとらえた安彦にマークしていた朝倉佳弘が、追い込んで1着。
     「竹内君がいい勢いで来た。竹内君は止められなかったですけど、伊藤君を止めようと。後ろは川口(満宏)さんでしたし信頼していた。一発で止められれば良かったんですけど、2回目に大きな動きで止めてしまった。自分の技術不足でした。そのあとも竹内君をねじ伏せてくれた安彦君の気持ちの強さと脚力。本当にいい自在選手になったなって感じました」
     山根が不発も田中勇二は、最終2センターから外に持ち出して2着に伸びた。
     「本当は最後に中を行こうと思ったんですけど。外でも届くと思って踏みました。最近は自転車的にも体的にも伸びていなかった。今日(初日)は走った感じは久しぶりに伸びたなって思う。今回はやれそうですね」
  • 4R

    大川剛選手

     貴志修己、棚瀬義大の順番で出て、堀内俊介が赤板で先頭に立つ。前受けから7番手になった大川剛(写真)がすかさず仕掛けて、堀内もペースを上げる。打鐘3コーナーでけん制した内藤秀久を乗り越えて、大川が最終ホーム過ぎに叩き切る。しかしながら、保科千春は、内藤秀久にさばかれる。堀内が番手に飛び付いて、内藤が続く。貴志のまくりは、中団のあおりで不発。バックを通過して3コーナーから棚瀬が、内藤の内を突いてもつれる。番手から追い込む堀内をわずかに振り切った大川が1着。
     「車番的にスタートは取れないかと思った。けど、取れたんで順番が来たら(仕掛けて)と思ってました。(堀内が)出してくれるのかなと思って、(踏み込みが)中途半端になって後ろに迷惑を掛けてしまった。僕が出切った段階で(保科千春は)いないと思った。キツかったですね。体が重かったけど、1着が取れたんで良かった」
     内藤と息の合ったプレーで大川の番手に収まった堀内俊介が2着。
     「(別線は)みんな積極的なタイプなんで、出切るところはしっかりとやらないとって。そこは不安だった。前に出てからは落ち着いて走れた。自分がビビっちゃったのもあるし、もうワンテンポ早く踏めれば内藤さんも楽だったと思う。あれで(大川を)抜ければ良かった。感触的には良くなっているけど、まだ足りないところがたくさんある」
  • 5R

    久米康平選手

     青板3コーナーで磯島康祐が切る。久田裕也は3番手で青柳靖起との併走から踏み込んで、赤板手前で押さえる。四国ラインが出て、4番手は磯島と単騎の水森湧太で取り合い。久田がうまくペースを握り、徐々に踏み上げて駆ける。4番手は磯島が取り切るが、仕掛けられない。番手で願ってもない展開が訪れた久米康平(写真)が、抜かりなく追い込んだ。
     「(久田は)ずっといいペースで、切った勢いのままちょっとずつテンションをかけて行く感じだった。あれだと後ろも来づらいかなと。(最終)バックくらいまでずっとそんな感じでしたね。網谷(竜次)さんもいたんで、網谷さんには内に入ってもらって。ラインでワンツースリー決まればって思ったんですけど、(2着が同着で)ワンツー、ツーなんで最高ですね。今年初勝利です。ちょっと1着が取れるイメージが薄れてきていたんで、今日(初日)もどんな展開になっても抜けないかなって思っていたんで良かったです」
     ラインでの上位独占をメイクした久田裕也は、2着を網谷と分け合った。
     「磯島さんも赤板で僕待ちみたいな感じだった。脚を使わずに行けました。ペース配分もちょっとずつトルクを足していく感じでいった。ラインで決まって良かったです。(今回フレームを戻して)いいのはいいんですけど、セッティングを少し修正します」
     網谷竜次は、直線で徳島コンビの間を踏んだ。
     「自分はしっかりと追走することに集中していました。内を空けないようにしっかりと。(最後は)久米君がヨコに動くというよりもタテに踏んでくれた。外はかぶっていましたし、間を踏ませてもらいました」
  • 6R

    岩谷拓磨選手

     荒木貴大は中団で岩谷拓磨(写真)に併せ込んでから、赤板手前で仕掛ける。日高裕太を押さえた荒木が先行態勢を取り、7番手になった岩谷は打鐘手前からスパート。岩谷がダッシュを利かせて前団に襲い掛かり、山口敦也は付け切れない。スピードの違いで一気にとらえた岩谷が、そのまま後続をちぎりひとり旅。追いかける荒木は詰まらず、日高は山口ともつれて嶋津拓弥が自力に転じる。だが、8番手からまくった嶋津は前が遠い。後続を大きくちぎった岩谷が圧勝。
     「早めにしっかりと仕掛けて、遅くても(最終)ホームでは出切ろうと思っていました。赤板くらいまで荒木さんがフタをしていたんで、流れが止まって、トントンってすんなりはいかなかった。僕は踏み出しは軽かったけど、(山口)敦也の方が…。バックでは(後ろが)いないのか、車間を切っているのか気配がなかった。(中2日での追加配分で)朝乗った時も体は重たかった。(前回の)別府のあとに練習もしっかりしたし疲れもある。これが抜けてくれればっていうのはあるけど、この状態で1着スタートなんで。(富山は)ふるさとなんで、いつも以上に気合を入れていかないと」
     岩谷に離れた山口に降りられた日高は万事休す。嶋津拓弥は、最終2コーナーから藤田大輔を連れてまくった。
     「展開が難しかった。(日高が内に包まれて)自分もあそこにいても無理だなって、前に踏まさせてもらった。自分で行こうって気持ちになっているんで、悪くないかなと。調子はいいし、流れも引き続きいいと思います」
  • 7R

     赤板過ぎに梶原海斗を叩いた安藤直希が主導権。近畿勢を追った嵯峨昇喜郎が3番手に収まり、梶原は5番手に下げて打鐘を迎える。逃げる安藤の番手で清水剛志が車間を空けて、嵯峨も間合いを取る。3番手の嵯峨が詰める勢いでまくり、最終3コーナー過ぎに前団をとらえる。飯野祐太は、最後のハンドル投げで嵯峨をきっちり差し切った。
     「(嵯峨が赤板過ぎに追い上げて3番手の)あの位置が取れた。あとは自分のタイミングで行ってくれればって思っていました。梶原君が来ても嵯峨君が合わせていくと思っていた。嵯峨君が踏んだ瞬間に行けるかなっていうのはあったので、あとは外と内と見てでした」
     梶原が下げて、嵯峨昇喜郎は脚力を消耗することなく3番手を確保。好位置からのまくりで仕留めた。
     「(赤板手前で)ワンテンポ遅れてしまって、安藤さんラインと車間が空いてしまったんですけど。もうちょい詰めていければ良かったです。安藤さんが先行態勢に入ったんで、落ち着いてと思っていた。もっと早く行けるかなって思ったんですけど、(安藤の)掛かりが良かった。それでためる感じになりました」
  • 8R

     太田龍希は、赤板で新村穣の上昇を阻み突っ張る。そこを谷和也が仕掛けるが、太田も踏み上げる。打鐘3コーナーで主導権を奪った谷に稲垣裕之が続くが、岩本和也は付け切れない。太田が3番手に入って、岩本が5番手の一本棒で最終ホームを通過する。3番手の太田はなかなか車間が詰まらず、岩本が2コーナーでまくる。番手の稲垣が、後続とのスピードを計り追い込んだ。
     「(谷は)果敢に攻めてくれて、強い走りをしてくれた。自分もしっかりと隙を見せないで、飛び付かれないように追走した。(後ろの)気配がなくて、(最終)3コーナーで岩本さんが見えた。スピード差がわからなくて、もうちょっと待っても良かったですね。結果、(ラインの)3人で決まったんで良かった。(股関節の手術をして)1年かけて、やっと普通の体調に戻った。練習でも負荷をかけたやりたい可動域での練習ができて、痛みもない」
     連結を外した岩本和也は、5番手で態勢を整えてまくりを敢行。結果的には、ラインでの上位独占になった。
     「谷君が強いから、みんな踏んだ。それで嫌なところで空いてしまった。勝手に判断してしまった。(連結を外して)自分の悪いところが出てしまって、そこは反省するしかない。そのあとは自分なりに踏んで、なんとか(ラインで)合体できるようにでした。ここにきてセッティングの悩みがなく走れている。(前回の)静岡の2日目からいい感じですね。それでいつもより自信をもって走れた」
  • 9R

    津村洸次郎選手

     後ろ攻めになった櫻井祐太郎が青板バック過ぎに出て、そこを南潤が押さえる。南がペースを緩めて、赤板1センター過ぎに田村大が飛び出して主導権。南が3番手、櫻井は5番手になり打鐘を迎える。後方の南関勢に動きはなく、最終ホーム手前から櫻井が発進。が、櫻井は南に合わされ、今度は津村洸次郎(写真)が番手まくり。南は不発で内に切り込んだ谷津田将吾が津村の後ろに入り、須永優太も追い込む。直線で抜け出した津村が1着。
     「切って切ってでっていう感じで、田村君がすかさず仕掛けてくれたので集中していました。もうちょとサポートできれば良かったんですけど。自分の実力不足ですね。練習方法を変えてから、調子は良くなっていますね」
     櫻井のまくりが合わされて、北日本勢には苦しい流れ。最後は外を伸びた須永優太が2着に届いた。
     「あそこからが櫻井君の真骨頂だと思ったんですけどね。あおりも大きかったですし、厳しかったですね。あれ以上、待ったら(勝負権が)ないと。新車の感じはいいです。前回までのをアップデートした感じです。もうちょっと煮詰めれば良くなりそうです」
  • 10R

     スタートを出た村田祐樹が、青板バック過ぎに坂本周作を突っ張り主導権は渡さない。坂本が4番手に降りて、赤板手前から片桐善也が仕掛ける。鈴木輝大は付いていかず、片桐が前団に迫るも番手まで。坂口晃輔にけん制された片桐は、最終2コーナーで後退。丸山直樹が先に追い上げて、後方になった鈴木がまくる。逃げる村田も長い距離を踏んで、直線半ばで失速。鈴木がゴール寸前でとらえた。
     「(片桐)善也君が行った時に付いていかなきゃいけないけど、厳しいかなと。脚ためて一発と思った。(丸山が追い上げていって)そこも自分が先に追い上げていかないといけなかった。(村田と片桐で)2人で踏み合ってたんで、一発が出るかなと。追い込みになろうと思っているけど、1着を狙っていける時はいかないとって。感じは悪くないし、(S級の競走得点がかかっているので1着は)デカい」
     地元の村田祐樹は、敢然と突っ張り先行策に出て2着。
     「車番もあったんで、前が取れたら(突っ張ろうと)。(坂本を)突っ張ったあとに、(青板の)4コーナーで(片桐に)すかさずこられるとキツいかなと。そしたらちょっと間があった。それで来た瞬間に前に踏んだ。ちょっとペースが中途半端でした。今日(初日)は風が強くて、自分にも力みがあった。(2日目以降は)今日より悪くならないように気持ちをつくっていきたい。気持ちも含めて、良くできると思う」
  • 11R

    岸田剛選手

     伊東翔貴、幸田望夢の順番で動いて、赤板過ぎに岸田剛(写真)が先頭に立つ。八日市屋浩之まで3車で出切り、幸田が4番手。岸田がピッチ良く風を切って後続を一本棒にして、最終ホームを通過。バックで幸田が仕掛けるも、岸田の掛かりがいい。空けた車間を詰めて直線で追い込む高久保雄介をタイヤ差でしのいだ岸田が1着。
     「(別線が)切って切ってで、早めに行ければと思っていた。あとは後ろを信頼していた。出てからは自分のペースで踏めました。風はありましたけど、そこまで気にならない感じでした。(GIII初勝利となったが)うれしいですね。(近況は1着が増えてきているが)先行のペース配分が良くなってきていると思います」
     近畿ワンツー決着で番手の高久保雄介が2着。
     「岸田君が強かったですね。あんなに強いなら車間を空けなくても良かった。(岸田の番手を回って)この感じで抜けなかったのは初めてですね。自分も悪くないと思うんですけど…」
  • 12R

    野田源一選手

     青板3コーナーで橋本壮史が、岡崎智哉を押さえる。単騎の佐藤一伸が3番手に続いて、岡崎は4番手。6番手になった松本秀之介は、赤板1コーナーから仕掛ける。もう一人の単騎、野田源一(写真)は最後方。橋本と松本の叩き合いで打鐘を迎える。松本が叩き切るも、最終ホーム手前で佐藤が踏み上げる。佐藤を岡崎が追いかけて、野田は2コーナーからまくりを打つ。佐藤がまくり切るも、野田のスピードが断然。あっさりのみ込んだ野田が1着。
     「(最初に動いた茨城勢に付いていくと)岡崎君が粘ったり、間髪入れずに松本(秀之介)君も叩いたりするんで、一発目のラインには乗っていかないでと思っていました。できるだけフリーの状態がいいかなと。初日でメンバーのいい特選で、どれくらいタテ脚を使えるかなっていうのを確かめたかった。ジャンくらいでは余裕があったけど、最終ホームでは口が空いた。追いつかないとって、詰まったところで行った。狙って行ったわけじゃないですね。余裕はなかったけど、踏み出した瞬間、良かった。(連続Vで)最近の成績は上デキだけど、結果が出ないのはなぜかなっていうのはあった。やっとかみ合ってきたし、もう少し早く結果を出したかった」
     単騎の佐藤のまくりに乗った岡崎智哉は、最終4コーナーで単騎の野田にスイッチするように追い込んだ。
     「佐藤がまくりに行ったので、マークみたいになった。踏まなアカン、踏まなアカンって思っているけど、車の出が良くない。踏んでいるけど出ない。反応が佐藤より良くない。理想を言えば、佐藤が行ったところをまくりたかった。ラッキーやった、それ以外ない。単騎の2人のまくり合いに乗っただけですね。(名古屋、岐阜と連続で)落車する前も良かったわけじゃない。純粋に実力です」
     岡崎追走の岡本総は、3着に目を細める。
     「僕自身、余裕がなくて、岡崎さんの後輪を見ていただけですね。なんとか付いていけて良かった。疲れがたまっていて、重い感じがある。最終日に向けて軽くなってくれればいいかなって思います」
  • 6R

    大川剛選手

     青板3コーナーで近谷涼が先頭に出る。3番手が幸田望夢と久米康平で併走になり、近谷がそのまま徐々に踏み上げて駆ける。赤板2コーナー過ぎから外併走の久米が仕掛けて、中四国勢に乗った大川剛(写真)がその上を踏み上げる。打鐘2センターで久米が出切るも、大川が最終1センターで叩き切る。北日本勢を目標にバックでまくった幸田を、佐藤一伸がけん制。インから柿澤大貴に当たられた佐藤は伸びを欠き、大川が押し切った。
     「(仕掛けて)行くところでしっかりと行けたかなと。(前々回の)京王閣の初日特選で(佐藤と連係して)変なレースをしてしまった。それがあったので、(佐藤)一伸gさんと決められようにと思っていました。キツかったですね。最後も一伸さんかと思ったら、(来たのが柿澤で)違ったので(フォームが)グチャグチャになってしまった。(連勝は)たまたまですね」
     幸田のまくりを張った佐藤が空けたインを突いた柿澤大貴が、追い込んで2着。
     「展開が向いたわけじゃないけど、幸田(望夢)君のまくりもいいスピードだった。(北日本勢が)2車だったので、少なからず(内が)空くと思った。そこを狙わせてもらった。(感触は初日の)昨日よりはいいと思います。最近は1着が取れてないし、1着にいけたら良かった。取れれば流れも変わってくるかなと」
  • 7R

    岡本総選手

     地元の村田祐樹が、前受けから進める。青板3コーナーで藤田周磨が出て、単騎の藤田大輔、山根慶太まですんなり送り出した村田は7番手になる。赤板1センターで山根が先頭に立ち主導権。村田は、2コーナーから反撃に出る。スピードの違いで村田が叩きり、最終周回へ。山根が4番手に入るも、中近ラインとの車間が大きく空く。逃げる村田を岡本総(写真)が、番手から余裕をもって差し切った。
     「(村田が)引いたおかげで展開も向きましたね。出切れる感じで行ってくれた。一応、後ろを確認したんですけど、誰も来られる感じじゃなかった。道中は余裕もありました。昨日(初日)よりも良かったと思います」
     別線に隙を与えずにラインを上位独占に導いた村田祐樹が、2着に逃げ粘り二次予選をクリアした。
     「昨日(初日)よりは、緊張せずに走れたので良かったです。(突っ張るか引くかは)相手の出方次第とスピード次第だった。山根君は中団キープかなって思ったんですけど、切ったのでそこは予想外でした。前が踏んでいなかったので、出切れる感じのスピードで行った。(最終)バックではいっぱいだったんですけど良かったです」
  • 8R

    内藤秀久選手

     青板4コーナーで松本秀之介が出るが、嵯峨昇喜郎が踏み込んで押さえる。嵯峨が主導権を握り、引いている松本の内を清水剛志が進出。清水は嵯峨ラインの3番手の佐藤壮と併走で打鐘。松本は結局、7番手に置かれて最終周回。3番手は決着がつかないまま、嵯峨が軽快に駆ける。稲垣裕之は2コーナー過ぎからまくり、清水は前が空いた内を突いて直線。3コーナー過ぎに稲垣を張った内藤秀久(写真)が、番手から追い込んだ。
     「(展開は)思惑通りになって、嵯峨君が頑張ってくれた。(清水に)しゃくられて、佐藤君のところが併走になっていたのもわかっていた。自分が早めに外を踏んで、佐藤君が突っ込んで来られればと思っていた。清水君の内を気にしつつも、稲垣さんへのブロックもイメージしてゴールできた。感覚も良かったし、ようやく戻った。明日(準決)も楽しみです」
     赤板2コーナーで松本ラインのインを進出した清水剛志は、3番手で佐藤と併走。そのまま最終3コーナー過ぎに内藤、嵯峨をすくって内を伸びた。
     「稲垣さんに付いていただいてたんで、前々にと思ったけど中途半端になってしまった。しゃくっていって、(佐藤の横の)そこになってしまった。稲垣さんと2人で決めるには、(佐藤をさばいて)単独になって仕掛けることだったと。けど、当たれなかった。稲垣さんが外を踏んでくれたんで、僕にコースができた。(2日間、走った感じは)なんとも言えないけど、動けてはいるかなって思います」
  • 9R

    谷和也選手

     梶原海斗が青板3コーナー過ぎに出るが、そこを関東勢が押さえる。関東勢を追った谷和也は、安彦統賀が大きく空けたインを赤板2コーナーから進出。打鐘3コーナー過ぎに谷が主導権を奪うが、高久保雄介は付け切れない。谷後位には、安彦が入り、武田豊樹、高久保の追走。そのまま谷が風を切り、最終ホームを通過。安彦が2コーナー過ぎから踏み上げるが、ラインの援護を失った谷が自分で合わせる。高久保は2センター付近から外に持ち出す。直線で伸びた高久保が谷をとらえるも、ゴール後に落車に見舞われた。
     「(インを仕掛けた谷に)あれはちょっと付いていけなかった。追い上げなきゃアカンかなってのもあったけど、リスクが高すぎた。谷が強いおかげで、着は助かりました。(番手に入った安彦の)あれを合わせてしまうのはすごい。僕の進みは良かった。(落車の怪我は現時点で)痛いのは我慢しているけど、そこまで違和感はない。いままでコケて走ったことはないけど、これも経験だと思います。気合で走ります」
     関東勢に入られた谷和也(写真)は、安彦の番手まくりを許さずに踏ん張った。
     「安彦君の仕掛けに乗っかっていった。(安彦が上がって梶原ラインとの)高低差があったので内へ行かせてもらった。けど、高久保さんと岩本(和也)さんが付きづらい感じになってしまいました。正直、後ろはわからなかった。(最終)バックでまくってきたのが安彦君っていうことも、わからなかった。でも、番手にはまった安彦君にまくられなかったのは良かったです」
  • 10R

    川口聖二選手

     野田源一が青板3コーナーで切って出て、棚瀬義大がタイミングを取り赤板手前で出る。が、すかさず橋本壮史が仕掛けて、抵抗する棚瀬をねじ伏せる。打鐘4コーナーで主導権を奪った橋本に、朝倉佳弘。川口聖二(写真)は、最終ホームで3番手に切り替える。野田もまくるが、自力に転じて詰める勢いで関東勢をのみ込んだ川口が1着。
     「棚瀬君は駆けていきたいっていう感じだった。橋本君に出られても3番手っていうのがあった。けど、あのピッチで出られて、早めにニュートラルに入れてくれれば良かった。(最終)ホームくらいだったんで入れられなかった。橋本君も朝倉さんもしんどそうだったし、(まくって)行きました。もうちょっと出が良かったらいいかな。脚の状態はいいし、踏めている。(連日)前が頑張ってくれて、ありがたい」
     中近ラインの3番手に飛び付くかに見えた野田源一だったが、遅れて来た西岡正一を入れて立て直す。結果的にその1車が響いたようで、野田はこう振り返る。
     「西岡さんが遅れて来たんで、判断が難しかった。前々に攻めても良かった。けど、あんまり隊列を短くしてしまってもっていうのがあった。(ペースが)落ち着いた瞬間に(まくって)行こうと思ってたけど、昨日(初日)ほど出なかった。(原井博斗と2、3着で)最低ラインですかね。タテ脚だけじゃ勝てないので、もうちょっと組み立てをシビアにいっても良かった。(体は)日に日に重たくなっている」
  • 11R

    岡崎智哉選手

     前受けの岸田剛は、青板3コーナーで町田太我を突っ張り主導権を渡さない。町田は7番手に引いて赤板を通過し、1センターから再アタック。岸田が合わせて踏み上げるが、町田が打鐘4コーナーで叩き切る。脚をためていた堀内俊介も仕掛ける。しかしながら、岡崎智哉(写真)が自力に転じて、堀内に合わせてまくる。逃げる町田を最終3コーナーでとらえた岡崎が1着。
     「レースメイクは岸田君に任せていた。ちょっと(レースを)振り返ってみると焦っちゃったなって感じですね。岸田君が内から復活するのかを見ていたんですけど、堀内君も来ていた。難しかったですね。修正して良くなりました。脚の感触的にも大丈夫ですね。もうちょっと上積みできそうなので(セッティングを)いじってみます」
     岸田と町田の叩き合い。堀内俊介は、最終ホーム手前からのロングまくりで2着。
     「初手だけ中団からっていう感じで、あとは流れでした。町田君に行かれちゃってマズいなって思って、(最終)ホームで行ったんですけど。岡崎さんに出てこられてしまった。あの上はいけないなっていう感じでした。でも、なんとかへばりついてだった。3コーナーではいけそうだなって感じだったんで、最後まであきらめずにだった」
  • 12R

    柏野智典選手

     九州ラインを受けた久田裕也は、4番手に収まり赤板を迎える。田村大がペースを落として、空いたインを7番手から飯野祐太が押し上げて中団を奪う。久田は7番手になり、田村が打鐘4コーナーから踏み上げて駆ける。久田が最終2コーナー手前から仕掛けて、ほぼ同じタイミングで4番手の飯野もまくる。久田は不発になり、前団の隊列が短くなったところを柏野智典(写真)が2センター付近から中のコースを探す。直線で福島コンビの間を追い込んだ柏野が、突き抜けた。
     「(あの並びになって)展開的には飯野君だけ突っ張って、九州勢を出させてそこからでした。(久田は)緩んだところで行ってしまえば、決まってたかなっていうのがある。だけど、展開が良すぎて迷ったのかなと。しゃくられても(最終)ホームくらいでは落ち着いていたし、のみ込むかなっていうのがありました。ただ、そのあとに厳しいかなっていうのがあった。自分は徳永(哲人)君か飯野君が1着にいきそうだから、どっちかを目がけていけばと。飯野君がのみ込んでいきそうだったので、そこを目がけていった。得意な展開ではありました。体の方は問題ないけど、自転車があんまり良くない。いじって昨日(初日)よりはいいんですけど」
     一度は7番手に陥った飯野祐太だったが、中団をキープしてまくりを打った。
     「久田君も突っ張るのかと思ったら、そうならなかった。後手を踏んで最悪の展開でした。赤板過ぎに内が空いたんで、そこを行った。昨日(初日)が番手で今日が自力だったので、(間合いが取りづらくて)ずっと踏んでいる感じだった。まくりの出も良くなかった。もっとスピードが出てくれれば、ラインで決まっていたんじゃないかと。昨日は軽かったんですけど、今日は重かった」
  • 10R

    村田祐樹選手

    岡本総選手

     8番手から早めに上昇を開始した清水剛志が、前受けの村田祐樹(写真)に併せ込む。が、青板3コーナーで村田が突っ張り主導権キープ。そこを赤板手前から大川剛が仕掛ける。村田がペースを上げて、番手の岡本総が大川を外に張る。三宅達也は連結を外して、浮いた大川は柿澤大貴のアシストで3番手に入る。三宅が追い上げるが、打鐘2センターで大川のけん制を受けて大きく膨れる。3番手を確保した大川は、最終2コーナー過ぎから仕掛ける。上々のスピードも、岡本が大川に強烈なブロック。柿澤がインを突いて、戻った岡本とからみ直線。逃げる村田が、後続を振り切って1着。地元で決勝一番乗りを果たした。
     「(清水を突っ張って、大川が仕掛けた赤板手前は)タイミング良く(大川が)視界に入った。自分が前に踏んで、(大川が)浮いている感じがあった。それもあってペースでした。今日(3日目)のバンクコンディションは風もあったけど、思いのほかキツいところがなかった。毎日、毎日、ラインの後ろの方に助けられていますね。(地元GIIIでの優出は)目指してはいたけど。体の感じは(初日に)緊張でだいぶこわばっていたのが、日に日に良くなっている」
     番手で大立ち回りを演じた岡本総(写真)は、審議対象もセーフに胸をなでおろす。
     「(大川が3番手に入ったのは)なんとなく見えていた。(村田が)あんだけ頑張って行ってくれているので、自分もできることを全部、やろうと。(大川のまくりは)スピードが良かったけど(ブロックで止めた)。あとは内に(柿澤が)来て、遅れちゃった。最後は気持ちですね。なんとか村田君に決勝っていう思いだった。日に日に自分も調子が上がっている感じがあります」
     まくった大川は、最終3コーナーで岡本のブロックで不発。大きく空いた内よりのコースを*柿澤大貴が踏むが、岡本に締め込まれて3着。
     「三宅さんが遅れてたのも見えたんで、(浮いた大川を3番手に迎え入れて)落ち着いてでした。(大川が)2回くらい外に張って、自分は内を締めていたから重たかった。(大川のまくりを岡本がブロックして)自分があのコースに入ったら、締めてくるのもわかった。もう少しさばきができれば、武田(豊樹)さんも3着に入れたんじゃないかと。技術不足です。今日(3日目)は武田さんに前を回してもらって、より一層、気持ちが入った」
  • 11R

    谷和也選手

    岡崎智哉選手

     赤板で坂本周作が先頭に立ち、堀内俊介が3番手に収まる。5番手にいた谷和也(写真)は、1センター過ぎに外に持ち出してスパート。打鐘3コーナーで谷が主導権を奪取し、岡崎智哉が続く。坂本は前との車間が空いた3番手で最終ホームを通過する。5番手の野田源一を乗り越えて、堀内俊介が踏み上げる。堀内に合わせて、飯野祐太が2コーナーから自力に転じるも前が遠い。堀内、飯野が並んだまま大阪コンビとの距離を詰める。が、直線を迎えても谷のスピードは衰えず、そのまま押し切った。
     「力を出し切れればと思っていました。(坂本に)併走されて内に詰まっていたんで、不安はありました。けど、坂本さんが行ってくれた。野田さんが動かなかったのでワンテンポみてから行きました。(最終)バックでスピードに乗せられて、風に助けられました。先頭に立ってからは後ろがどうなっているかはわからなかった。(GIIIの決勝は)うれしいの一言に尽きますね」
     谷の踏み出しにわずかに車間が空いた岡崎智哉(写真)は、前団をのみ込んで懸命に追走。直線で差を詰めるも半車輪差の2着。
     「(谷が仕掛けた赤板)2コーナーの前に、仕掛ける準備段階の時点でヤバいなっていう感じでした。谷君はケツを降ろしていたんですけど、準備している時点ですごかった。ちょっと(打鐘)2センターでドリフトしてしまった。隙をつくってしまった。(最後は)抜きにいくためにニュートラルに入れようと思って回しに入ったら、勝手に車間が空いてしまった感じですね。どえらい掛かりでした。オーバーヒートするぐらい強かったです。あれでも余裕をもって付いていって、仕事をして差せるぐらいにはなりたいんですけど」
     最終3コーナーでは堀内に前に出られた飯野祐太だったが、内を盛り返して3着に入った。
     「あの並びなら野田さんか堀内君が先に切るなって思っていた。スピード的に(谷には)出られるなって思ったので、岡崎君をさばければって。でも、そんなスピードじゃなかったですね。坂本君もまだ脚をそんなに使っていなかったので、(最終)ホームで迎え入れた。なんとかコーナーで堀内君を合わせられて良かったです。野田さんがすごいスピードできていた。今日(3日目)は坂本君の頑張りに尽きます」
  • 12R

    嵯峨昇喜郎選手

    佐藤一伸選手

     青板3コーナーで高久保雄介が切って、その上を踏み込んだ山根慶太が赤板手前で出て主導権を握る。前受けの嵯峨昇喜郎(写真)は、5番手で車間を空けて2コーナーから詰める勢いで一気。山根をスピードの違いでとらえた嵯峨が主導権を奪って最終周回へ。佐藤一伸は危なげなく続くも、離れた須永優太は懸命に前の2人を追いかける。1センター付近で北日本3人が出切り、嶋津拓弥が4番手に続く。柏野智典が5番手に切り替えるも、逃げる嵯峨の掛かりがいい。番手の佐藤がゴール前で迫るも、嵯峨が押し切った。
     「焦って山根君のことを叩いても距離が長いし、いったん落ち着いて詰まったところで行こうと。山根君も僕待ちだった感じもあった。正直、余裕はなかったけど、駆けてみようと。踏み出しは良かったし、もつかなって。キツかったのはあるけど、まくられなかったんで良かった。脚の感じは日に日に良くなっている。初日があんまり良くなくて、ケアをビッチリやったら疲れが抜けてきた」
     直線勝負の佐藤一伸(写真)は、嵯峨に逃げ切りを許して2着。
     「(嵯峨は)あれで構えても5番手なんで、前の動きを見ながらでもいいのかなっていうのがあった。でも、あそこで行くのが嵯峨君の強さですね。自分の感じも悪くない。今日(3日目)が一番軽かった。ただ、風が強くて、ちょっと間合いがうまく取れなかった」
     カマした嵯峨のダッシュが強烈で3番手の須永優太は、苦戦したものの、あきらめずに追いかけて流れ込んだ。
     「(嵯峨は)落ち着いていましたね。自分は嶋津さんがしゃくって来そうな感じもあったので、焦りながらでした。(嵯峨の)踏み出しが強烈だった。(打鐘)3コーナーの登りでキツかったけど、(離れながら)なんとか射程圏に入るところまでいった。あきらめて降りないで、追いかけました。追いついてからは車間をとる余裕もあった」

 情報提供:日刊プロスポーツ新聞社